仕事、恋愛、さまざまな試験など人生において、一般的にネガティブな思考・行動・発言は良くないものとされていますよね。
ネガティブというと消極的、否定的、内向的、引っ込み思案、悲観的、性格が暗いなどのマイナスイメージが強く、避けなければならないと多くの人に思い込まれています。
実は、さまざまな研究によると、必ずしもポジティブが思考が良い、ネガティブ思考は悪いと断言できないようです。
カルフォニア大学での実験で、学生を2つのグループに分け、片方のグループにはテストでいい点を取った自分を想像させ、もう片方のグループにはいつもと同じように過ごすようにしました。
テストの結果は、テストでいい点を取った自分を想像させたグループよりも、いつもと同じように過ごした生徒の方が成績が良かったそうです。
いい成績をとることがどんなにいい気分かを知った学生は、実際になにもしていないのに充実したような気分になり、目的達成の意欲をなくしてしまったのです。
このように、必ずしも成功をイメージすることは、目標達成の助けとはならないことがあるのです。
仕事におきかえると、ポジティブ思考の人は、自己満足が早く改良すべき点があっても、これで問題ないだろうと良い方向に考えるので、どうしてもアイデアの完成度が上がらなかったり、大事なところを見落としてしまうことも。
一方、ネガティブ思考の人の場合は、思いついたアイデアについて、人前に出すのが恥ずかしい、誰もすごいと思ってくれないなどと考え、どうすればより良くなるように徹底的に考えて作り込みます。
アイデアを何度も練り直すから、アイデアが磨かれていき、完成度が上がっていく。
その結果、人が考えつかないようなアイデアや、独特な発想を思いつくのです。
作品を生み出すクリエイター、芸人、作家にネガティブ思考が多いのも頷けます。
しかし、ネガティブすぎれば、失敗を恐れすぎてなかなか行動に踏み切れなかったり、小さなミスを引きずって抜け出せなくなるマイナス面もあります。
大切なのは、ポジティブとネガティブのバランスです。
仕事ではスピーディにやるとポジティブに決断し、実行は、ネガティブに検討に検討を重ねた万全な計画で臨む。
このように、両方のいいところを取り入れるのが一番ですね。